大判例

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東京高等裁判所 昭和44年(ネ)2834号・昭44年(ネ)2828号 判決

第一二回生命表によれば、満九才の女子の平均余命は六五・六〇年であることが当裁判所に顕著であるから、亡英子の稼働期間は満二〇才から満六〇才であると認定する。

〔証拠〕によれば、昭和四三年度の東京都における高等学校への進学率は公立中学校の卒業者だけでも九〇・三パーセントで九割をこえ、昭和四四年度の全国平均では女子の進学率が僅かながら男子の進学率を上廻つていること、第一審原告両名も亡英子を将来は高等学校に入学させるつもりでいたことを認めることができる、

この事実によれば、亡英子が将来高等学校に進学し卒業したであろう蓋然性は極めて高いものといわなければならない。したがつて、前記認定の稼働期間内における収入の算定についても、亡英子が高等学校を卒業したものとして取り扱うのが相当である。

現在の社会経済状況によれば、女子職場進出は今後盛んになることはあつても衰えることはないだろうということは十分に予測できることであるから、亡英子は控え目にみても、成立に争いのない甲第五号証の一、二(労働省労働統計調査部作成の賃金センサス「賃金構造基本統計調査」)記載の企業規模一〇人以上(一〇〇〇人未満)の中小企業に就職したであろう蓋然性が高いと認めるのが相当である。従つて、また、右証拠によれば、亡英子は右企業に就職し、満二〇才から二四才までは毎月二万二、四〇〇円、二五才から二九才までは毎月二万五、六〇〇円、三〇才から三四才までは毎月二万七、三〇〇円、三五才から三九才までは毎月二万九、七〇〇円、四〇才から四九才までは毎月三万二、三〇〇円、五〇才から五九才までは毎月三万五、九〇〇円、六〇才のときは毎月三万一、三〇〇円の割合による収入を取得したであろう蓋然性が高いと認めるのが相当である。

(久利 三和田 栗山)

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